○御杖村職員のハラスメントの防止等に関する規則
(令和5年4月28日規則第21号)
(目的)
第1条 この規則は、ハラスメントの防止及び排除のための措置並びにハラスメントに起因する問題に関し、雇用管理上必要な措置について必要な事項を定めることにより、人事行政の公正の確保、職員の利益の保護及び快適な職場環境の確保を図ることを目的とする。
(定義)
第2条 この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 職員 御杖村に任用されている全ての職員をいう。
(2) 職場 職員が職務に従事する場所をいい、職員が通常職務に従事する場所以外(出張先やその途上等)及び親睦会の宴席、その他実質的に職務の延長線上にあるものを含むものとする。
(3) ハラスメント 次に掲げる言動をいう。
ア セクシャル・ハラスメント(職員が、他の職員又はその職務に従事する際に接する職員以外の者を不快にさせる性的な言動をいう。)
イ 妊娠、出産、育児又は介護に関するハラスメント(妊娠・出産したこと、不妊治療を受けること又は休業等の利用に関する言動により、職員の勤務環境を害するものをいう。)
ウ パワー・ハラスメント(職務上の地位若しくは権限又は職場における優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、他の職員の人格や尊厳を侵害し、精神的若しくは身体的な苦痛を与え、又は職場環境を害する言動をいう。)
エ その他のハラスメント(アからウまでに掲げるもののほか、言葉、態度等により他の職員の人格や尊厳を侵害し、精神的若しくは身体的な苦痛又は不快感を与える言動をいう。)
(4) ハラスメントに起因する問題 ハラスメントのため職員の勤務環境が害されること及びハラスメントへの対応に起因して職員がその勤務条件につき不利益を受けることをいう。
(村長の責務)
第3条 村長は、職員がその能力を十分に発揮できるような職場環境を確保するため、ハラスメントの防止及び排除に努めるものとする。
2 村長は、ハラスメントに起因する問題が生じた場合には、迅速かつ適切に対処しなければならない。
(所属長の責務)
第4条 所属長は、良好な勤務条件を確保するため、日常の執務を通じた指導等によりハラスメントの防止及び排除に努めるとともに、ハラスメントに起因する問題が生じた場合には、迅速かつ適切に対処しなければならない。この場合において、第8条に規定する苦情相談、当該苦情相談に係る調査への協力その他ハラスメントに対する職員の対応に起因して当該職員が職場において不利益を受けることがないようにしなければならない。
(職員の責務)
第5条 職員は、次条第1項の指針の定めるところに従い、ハラスメントを行ってはならない。
(職員に対する指針)
第6条 村長は、ハラスメントをしないようにするために職員が認識すべき事項、ハラスメントに起因する問題が生じた場合において職員に望まれる対応等について、指針を定めるものとする。
2 村長は、職員に対し、前項の指針の周知徹底を図らなければならない。
(研修等)
第7条 村長は、ハラスメントの防止及び排除を図るため、職員に対し、必要な研修等を実施するものとする。
(相談窓口の設置)
第8条 村長は、職員からのハラスメントに関する苦情の申出及び相談(以下「苦情相談」という。)に対応するため、総務課に相談窓口を設置する。
(苦情相談の申出人等)
第9条 苦情相談に当たって、ハラスメントを受けた職員は、他の職員を同席させることができる。
2 苦情相談は、ハラスメントを受けた職員以外の職員が申し出ることもできる。
(苦情相談への対応)
第10条 村長は、相談窓口に苦情相談を受ける職員(以下「相談員」という。)を配置するものとする。
2 相談員は、職員のうちから村長が任命する。
3 苦情相談は、少なくとも2名以上の相談員をもって対応するものとする。
4 相談員は、苦情相談を行った職員等から事情を聴取し、苦情相談に係る問題の事実関係の確認等を行うとともに、その内容について当該職員の同意を得た上でハラスメント相談記録簿(様式第1号)に記録し、速やかに総務課長に提出するものとする。この場合において、相談員は、第6条第1項の指針に十分留意しなければならない。
5 総務課長は、前項の規定による提出を受けたときは、その内容を確認し、必要に応じて当事者及び関係者から事情を聴取し、事実の確認及び苦情相談の解決を図るものとする。総務課長に対して直接苦情相談があった場合も、同様とする。
6 前項の場合において、総務課長は、苦情相談を行った職員が希望した場合であって、当該苦情相談の解決が困難と判断したときは、次条に規定する御杖村ハラスメント対策委員会に対処を要請するものとする。
7 総務課長は、第5項の規定による対処の結果及び前項の規定による要請を行ったことについて、対処結果報告書(様式第2号)により苦情相談を行った職員に通知するとともに、村長に報告しなければならない。
(御杖村ハラスメント対策委員会)
第11条 苦情相談の適切かつ公正な解決を図るため、御杖村ハラスメント対策委員会(以下「委員会」という。)を置く。
2 委員会は、次に掲げる事項を所掌する。
(1) 苦情相談について当事者及び関係者から事情聴取を行い、事実関係の調査を行うこと。
(2) 苦情相談の解決方法を審議し、その結果に基づき、関係者に必要な指導、助言等をし、及び関係課等に必要な指示をすること。
(3) 当事者の利害調整を図ること。
(4) 調査審議した結果について苦情相談を行った職員に通知するとともに、村長に報告すること。
3 委員会は、次に掲げる者をもって組織する。この場合において、やむをえない事情があると認められる場合を除き、委員のうち男性2名以上及び女性2名以上としなければならない。
(1) 副村長
(2) 村長が指名する管理職 2名
(3) その他村長が必要と認める職員
4 委員会に委員長を置き、副村長をもってこれに充てる。
5 委員長は、会務を総括し、委員会を代表する。
6 委員長に事故があるとき、又は委員長が欠けたときは、委員長があらかじめ指名する委員がその職務を代理する。
7 委員会の会議は、委員長が招集し、その議長となる。
8 委員会は、委員の過半数が出席しなければ、会議を開くことができない。ただし、次項に規定する除斥により過半数に満たない場合は、この限りでない。
9 審議する案件に直接の利害関係を有する委員があるときは、当該案件の審議から除斥するものとする。
10 委員会は、必要に応じ、委員会に委員以外の者の出席を求め、その意見若しくは説明を聴き、又は必要な資料の提出を求めることができる。
11 委員会の会議は、公開しない。
12 委員会の庶務は、総務課において処理する。
13 第2項から前項までに定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、委員長が委員会に諮って定める。
(対応措置)
第12条 村長は、第10条第7項の規定による報告又は御杖村ハラスメント対策委員会による調査審議の結果報告によりハラスメントの事実を確認したときは、加害者の職員に対し、必要かつ適切な範囲で懲戒等の処分を講ずるため、御杖村職員の分限処分及び懲戒処分に関する審査委員会規則に基づき委員会に諮問する。
(プライバシーの保護)
第13条 相談員、委員会の委員その他苦情相談の解決に関与する職員は、当事者及び関係者のプライバシーの保護を徹底し、苦情相談を行った職員が当該苦情相談又は委員会での審議を希望したことにより不利益を受けることがないよう配慮しなければならない。
(秘密の保持等)
第14条 相談員、委員会の委員その他苦情相談の解決に関与する職員は、職務上知り得た当事者及び関係者の秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(その他)
第15条 この規則に定めるもののほか、必要な事項は、村長が別に定める。
附 則
この規則は、公布の日から施行する。
様式第1号(第10条関係)
ハラスメント相談記録簿

様式第2号(第10条関係)
対処結果報告書