三笠市下水道事業受益者負担金条例

(平成21年12月24日条例第38号)

改正	平成25年12月25日条例第31号	平成26年8月14日条例第10号
改正	平成28年3月30日条例第4号

(趣旨)

第1条　この条例は、三笠市が都市計画事業として施工する公共下水道に係る事業(以下「事業」という。)に要する費用の一部に充てるため、都市計画法(昭和43年法律第100号)第75条の規定による受益者負担金(以下「負担金」という。)の納入に関し、必要な事項を定める。

(用語の定義)

第2条　この条例で規定する主な用語の意味は、次のとおりとする。

項目	内容
(1)　受益者	事業により築造される公共下水道の排水区域(以下「排水区域」という。)内に存する土地の所有者をいう。ただし、地上権、質権又は使用貸借若しくは賃貸借による権利(一時使用のために設定された地上権又は使用貸借若しくは賃貸借による権利を除く。以下「地上権等」という。)の目的となっている土地については、その地上権等を有する者と、その土地所有者とが協議し、その土地に係る負担金の納入者を定めた場合には、その者を受益者とみなすことができる。
(2)　負担区	負担金の額を計算する単位となる土地の区域をいう。

(負担区の決定等)

第3条　市長は、排水区域を土地その他の状況に応じて2以上の負担区に区分することができる。

2　市長は、前項の規定により負担区を定めたときは、その負担区の名称、区域及び地積を告示しなければならない。

(各受益者の負担金の額)

第4条　受益者が負担する負担金の額は、その受益者が次条第1項の告示の日現在において所有し、又は地上権等を有する土地で同条同項の規定により告示された区域内のものの面積に対し、別表第1に定めるその負担区の1平方メートル当たりの単位負担金額を乗じて得た額(10円未満の端数があるときは、切り捨てる。)とする。

[別表第1]

(賦課対象区域の決定等)

第5条　市長は、年当初に、その年内に負担金を賦課しようとする区域(以下「賦課対象区域」という。)を定め、告示しなければならない。

2　前項の規定により告示する区域は、同項の規定による告示の日現在において既に下水道法(昭和33年法律第79号)第2条第8号に定める処理区域になっている区域でなければならない。

(受益者の申告)

第6条　前条の規定により告示された賦課対象区域内に土地を所有する者は、市長が指定する日までに、その土地の所在、地積等を市長に申告しなければならない。この場合において、その土地に第2条第1号ただし書きの規定に基づく協議により負担金納入者として定めた地上権等を有する者があるときは、その者の同意を得て申告しなければならない。

2　前項の土地が共有であるときは、共有者のうちから代表者1名を定め、その代表者が前項の申告をしなければならない。この場合において、他の共有者は連署するものとする。

(不申告の取扱い)

第7条　市長は、前条第1項の申告がないとき又は申告の内容が事実と異なると認めたときは、申告によらないで申告すべき事項を認定することができる。

(負担金の賦課等)

第8条　市長は、第5条第1項の告示の日現在におけるその告示のあった賦課対象区域内の土地に係る受益者ごとに、第4条第1項の規定により計算した負担金の額を定め、賦課するものとする。

[第5条第1項] [第4条第1項]

2　前項の負担金の賦課は、第5条第1項の告示の日の翌日から起算して3年を経過した日以後においては、することができない。

[第5条第1項]

3　市長は、第1項の規定により負担金の額を定めたときは、速やかにその負担金の額及びその納入期日等を受益者に通知しなければならない。

4　国又は地方公共団体が道路、公園、下水道、広場、河川、運河、水路及び消防用に使用する貯水施設の用に使用している土地、又は使用することを予定している土地については、負担金の納入は求めない。

(負担金の納期等)

第9条　負担金は、5年に分割して納入する。

2　各年度において納入する負担金の額は、負担金総額の5分の1の額(以下「年額」という。)とし、次に定める納期に納入するものとする。ただし、その額に100円未満の端数があるときは、初年度の負担金の年額に加算する。

項目	納期
(1)　第1期	7月1日から7月31日まで
(2)　第2期	9月1日から9月30日まで
(3)　第3期	11月1日から11月30日まで
(4)　第4期	1月1日から1月31日まで

3　前項に規定する各納期の納入額は、年額の4分の1とし、受益者に納入通知する。ただし、その額に100円未満の端数があるときは、最初の期別の負担金額に加算する。

4　第2項の規定にかかわらず、市長が納期の変更を必要と認めるときは、別に納期を定めることができる。

(連帯納入の義務)

第10条　共有の土地について、その共有者が受益者であるときは、その共有者はその土地に係る負担金を連帯して納入する義務を負う。

2　前項の連帯納入義務については、地方税法(昭和25年法律第226号)第10条の規定を準用する。

(負担金の前納)

第11条　受益者は、第9条第3項の規定による通知があった納入期日の到来前に、納入通知書に記載された負担金のうち、到来した納期に係る年額を含め、次年度以降に係る各年額を納入する(以下「前納」という。)ことができる。

[第9条第3項]

(前納報奨金の給付)

第12条　市長は、前条の規定により、負担金を前納した受益者に対して、第9条第2項に規定する年額を単位とした額に別表第2に定める率を乗じて得た額を前納報奨金として給付する。この場合において計算した報奨金の金額に10円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てる。

[第9条第2項] [別表第2]

2　前項の規定にかかわらず、その受益者に未納の負担金があるとき、及び報奨金の総額が100円未満である場合又は国、地方公共団体が所有する土地にかかわるものについては、給付しない。

(繰上げ納入)

第13条　市長は、負担金額の確定した受益者が次のいずれかに該当するときは、納期の到来前であってもその納期限を繰上げて負担金の納入を求めることができる。

(1)　国税、地方税その他公課の滞納により滞納処分が開始されたとき。

(2)　強制執行が開始されたとき。

(3)　破産手続が開始されたとき。

(4)　担保権の実行としての競売が開始されたとき。

(5)　企業担保権の実行手続が開始されたとき。

(6)　受益者である法人が解散したとき。

(7)　受益者に相続があった場合において、相続人が限定承認したとき。

(8)　偽りその他不正の行為により負担金の賦課納入を免れ若しくは免れようとし、又は負担金の還付を受け、若しくは受けようとしたと認められたとき。

(督促及び延滞金)

第14条　市長は、負担金の納入が納期限までにないときは、期限を指定して督促する。

2　市長は、第9条第2項の納期又は同条第4項により定められた納期までに負担金を納入しない者があるときは、その負担金の金額にその納期限の翌日から納付の日までの日数に応じ、年14.5パーセント(その納期の翌日から1月を経過する日までの期間については，年7.25パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金を加算して徴収するものとする。

[第9条第2項]

(負担金の納入猶予)

第15条　市長は、三笠市災害等の減免等条例(平成14年条例第51号。以下「減免等条例」という。)によるほか、負担金の納入義務者が次の表の区分に該当するため、その納入すべき負担金の全部又は一部を一時に納入することができないと認めるときは、同表の方法により負担金の納入を猶予することができる。

猶予の区分	猶予の方法
	申請者	猶予の限度額	猶予期間
(1)　減免等条例に該当するとき	負担金の納入義務者	納入することができないと認められる金額	2年以内
(2)　土地の地目が農地のとき			用途が廃止されるまでの期間
(3)　受益者がその負担金を納入することが困難であり、その現に所有し、又は、地上権等を有する土地等の状況により、納入を猶予することが納入を求めるうえで有利であると認められるとき。			2年以内

[三笠市災害等の減免等条例(平成14年条例第51号。以下「減免等条例」という。)]

2　前項の規定にかかわらず、土地の状況により、市長が特に納入猶予又は納入猶予の延長を必要と認めた場合は、市長の認定する期間とする。

3　市長は、負担金の納入猶予を受けた者がその後において納入猶予を決定した理由が消滅したときは、納入猶予を取消し、納入猶予に係る負担金を一時に求めるものとする。

(負担金の減免)

第16条　市長は、減免等条例の規定によるほか、別表第3に該当する土地に係る受益者のうちから必要があると認める者に対し、同表の区分に対応する割合を乗じて得た額を、その者の申請により、負担金を軽減又は免除することができる。

[別表第3]

2　市長は、受益者が偽りその他不正の行為により負担金の減免を受けたときは、直ちにその者に係る減免を取り消す。

(受益者に変更があった場合の取扱い)

第17条　第5条第1項の告示の日以後、受益者に変更があった場合において、その変更に係る当事者の一方又は双方がそのことを市長に届け出たときは、新たに受益者となった者は、従前の受益者の地位を承継する。ただし、同項の規定により定められた額のうちその届出の日までに納入すべき時期に至っているものは、従前の受益者が納入する。

[第5条第1項]

(受益者の変更等に伴う期別の負担金額の算定)

第18条　前条の規定により受益者の変更があった場合又は未到来の納期に係る負担金について減免の決定があった場合において、受益者の変更後又は減免の決定後の負担金額を未到来の納期数で除して得た期別の負担金額とし、その額に100円未満の端数が生じたときは、これを最初の期別の負担金額に加算する。

(納入管理人の設定等)

第19条　受益者は、市内に住所、居所、事務所若しくは事業所を有しないとき又は有しなくなったときは、自己に係る負担金の納入に関する一切の事項を処理させるため、市内に居住し独立の生計を営む者のうちから本人の同意を得て、納入管理人を定め、第6条の規定に基づく申告の際又はその必要が生じた日以後、遅滞なく市長に届け出なければならない。納入管理人を変更し、又は廃止した場合も同様とする。

[第6条]

(書類の送達等)

第20条　負担金又はこれに係る延滞金の還付並びにこれらの納入金の納入又は還付に関する書類の送達及び公示送達については、市税の例による。

2　前項の書類の公示送達は、三笠市公告条例(昭和43年条例第12号)第5条に規定する掲示場に掲示して行う。

[三笠市公告条例(昭和43年条例第12号)第5条]

(審査請求)

第21条　受益者は、負担金の認定について異議がある場合は、市長に対し審査請求をすることができる。この場合において、市長は、請求の内容を審査し、請求に正当な理由があると認めるときは認定を更正し、受益者に通知する。

(委任)

第22条　この条例の施行に関し必要な事項は、市長が定める。

附　則

(施行期日)

第1条　この条例は、平成22年4月1日から施行する。

(経過措置)

第2条　この条例の施行の日の前日までに三笠市下水道事業受益者負担金条例（平成5年条例第14号）の規定に基づいてなされた処分、手続その他の行為は、この条例の規定によりなされたものとみなす。

(三笠市下水道事業受益者負担金条例の廃止)

第3条　三笠市下水道事業受益者負担金条例は、廃止する。

(延滞金の割合の特例)

附　則(平成25年12月25日条例第31号)

この条例は、平成26年1月1日から施行する。

附　則(平成26年8月14日条例第10号)

この条例は、平成26年10月1日から施行する。

附　則(平成28年3月30日条例第4号)

(施行期日)

第1条　この条例は、平成28年4月1日から施行する。

(三笠市情報公開条例の一部改正に伴う経過措置)

第2条　(略)

(三笠市個人情報保護条例の一部改正に伴う経過措置)

第3条　(略)

(三笠市固定資産評価審査委員会条例の一部改正に伴う経過措置)

第4条　(略)

別表第1(第4条関係)

負担区名	単位負担金額
第1負担区	1㎡　500円
第2負担区	1㎡　500円
第3負担区	1㎡　370円
第4負担区	1㎡　500円
第5負担区	1㎡　500円
第6負担区	1㎡　500円
第7負担区	1㎡　370円

別表第2(第12条関係)

年額を単位としての金額に次の率を乗じて得た額	報奨金交付率
納付した年度の次年度の年額	5.0％
納付した年度の2年後の年額	10.3％
納付した年度の3年後の年額	15.8％
納付した年度の4年後の年額	21.6％

別表第3(第16条関係)

減免の対象となる土地	全部又は一部の割合
1　国が公共及び公用に使用し、又は使用することを予定している土地
(1)　学校、社会福祉施設及び警察法務収容施設の用地	10分の7.5
(2)　一般庁舎用地	10分の5
(3)　病院及び国家公務員宿舎の用地	10分の2.5
2　地方公共団体が公共及び公用に使用し、又は使用することを予定している土地
(1)　学校、社会福祉施設の用地	10分の7.5
(2)　一般庁舎用地	10分の5
(3)　図書館、公民館、体育施設及びこれらに準ずるものの用地	10分の5
(4)　病院及び地方公務員宿舎用地	10分の2.5
(5)　公営住宅用地	10分の2.5
3　国の企業財産となっている土地	10分の2.5
4　地方公共団体の企業財産となっている土地	10分の2.5
5　生活保護法(昭和25年法律第144号)により保護及び中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律（平成6年法律第30号）により支援給付を受けている受益者の所有する土地	10分の10
6　公共下水道事業に係る事業のため、特に費用の一部を負担し、又は土地若しくは物件を提供した受益者が所有し、又は借用している土地	負担した額又は提供した土地等の評価額。ただし、その受益者にかかる負担金額を限度とする。
7　国又は地方公共団体以外の所有に係る土地で、不特定多数の使用に供している土地
(1)　道路、公園、広場及び河川用地	10分の10
8　宗教法人法(昭和26年法律第126号)第4条第2項に規定する宗教法人が同法第3条に規定する境内地として所有し、又は借用している土地(ただし、現にその本来の目的以外の為に使用している場合を除く。)	10分の5
9　墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年法律第48号)第2条第5項に規定する土地	10分の10
10　学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校で、私立学校法(昭和24年法律第270号)第3条に規定する学校法人が教育目的に使用している土地	10分の7.5
11　社会福祉法(昭和26年法律第45号)第2条第2項及び第3項の各号に規定する事業のために同法第22条の規定により設置された法人が経営する施設に係る土地	10分の7.5
12　地区、自治会及び町内会が会館、集会所として使用する建物の用地	10分の10
13　急傾斜地のため宅地化が不可能な土地	10分の10
14　その他実情に応じて特に減免する必要があると市長が認めた土地	その実情に応じて10分の2.5から10分の10の範囲内で減免率を認定する。