○北見市借上市営住宅制度実施要綱
(平成26年4月1日内規第429号)
第1章　総則
(趣旨)
第1条　この要綱は、公営住宅法(昭和26年法律第193号。以下「法」という。)第2条第2号に規定する公営住宅のうち市が借上げを行う住宅の供給について、北見市公営住宅条例(平成18年北見市条例第176号)及び北見市公営住宅管理規則(平成18年北見市規則第195号)に定めるもののほか必要な事項を定めるものとする。
[北見市公営住宅条例(平成18年北見市条例第176号)] [北見市公営住宅管理規則(平成18年北見市規則第195号)]
(用語の定義)
第2条　この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1)　借上市営住宅　市が低額所得者に転貸するために市営住宅として借り上げる住宅及びその附帯施設で、認定事業者が建設し、別に定める北見市借上市営住宅整備基準(以下「整備基準」という。)に適合するものをいう。
(2)　借上共同施設　市が借上市営住宅の入居者のために必要と認めて当該入居者に使用させ、または転貸するために借り上げる共同施設で、認定事業者により建設され、かつ、整備基準に適合するものをいう。
(3)　借上市営住宅等　借上市営住宅及び借上共同施設をいう。
(4)　認定事業者　第6条第7項の規定により借上市営住宅等の建設に関する計画の認定を受けた者をいう。
[第6条第7項]
(5)　土地所有者等　土地の所有権または建物の所有を目的とする地上権もしくは賃借権を有する者をいう。
(6)　まちなか居住エリア　北見市中心市街地活性化基本計画(平成12年3月策定)に示す中心市街地活性化区域をいう。
(申請者の資格等)
第2条の2　第6条第1項の規定により市長の認定を受けようとする者は、土地所有者等でなければならない。
[第6条第1項]
(供給対象地域)
第3条　借上市営住宅等の供給対象地域は、まちなか居住エリアとする。
(借上期間)
第4条　借上市営住宅等の借上期間は、20年とする。
(対象となる住宅等)
第5条　借上市営住宅の対象となる住宅は、新築の住宅とする。
2　借上市営住宅の借上げは、その棟の全部または一部を借り上げることにより行うものとする。
第2章　建設計画
(建設計画の認定等)
第6条　借上市営住宅等を建設しようとする土地所有者等は、借上市営住宅等の建設に関する計画(以下「建設計画」という。)について市長の認定を受けなければならない。
2　前項の認定を受けようとする者は、建設計画を作成し、市長に申請しなければならない。
3　建設計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
(1)　借上市営住宅等の位置
(2)　借上市営住宅の戸数
(3)　借上市営住宅等の規模、構造及び設備
(4)　借上市営住宅等の建設の事業に関する資金計画
(5)　その他市長が必要と認める事項
4　第2項の規定により申請があった場合において、市長は、当該申請に係る建設計画の内容が法及びこれに基づく命令等(以下「法令等」という。)並びにこの要綱及び整備基準に定める要件に適合していると認めるときは、当該建設計画について仮認定をすることができる。
5　市長は、建設計画について仮認定をしたときまたは仮認定をするに至らなかったときは、その旨を当該建設計画の認定に係る申請をした者に通知するものとする。
6　仮認定には、建築基準法(昭和25年法律第201号)に基づく建築確認を受けること、その他市長が必要と認める条件を付すものとする。
7　仮認定を受けた者は、当該仮認定を受けた建設計画が前項に定める条件を具備するに至ったときは、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。この場合において、市長は、届け出た内容が適正であると認めるときは、当該建設計画の認定をするものとする。
8　市長は、前項の認定をしたときは、その旨を当該認定の申請をした者に通知するものとする。
9　市長は、仮認定をした建設計画が、仮認定後6月を経過しても認定をすることができなかった場合は、当該仮認定を取り消すことができる。
(建設計画の内容の変更)
第7条　前条第4項の規定により仮認定を受けた者または認定事業者は、仮認定後または認定後に当該仮認定または認定に係る建設計画の内容の変更(市長が別に定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、理由を付して市長の承認を受けなければならない。
2　前条第2項および第4項から第8項までの規定は、前項の変更の承認について準用する。
(協定)
第8条　市長と認定事業者は、第6条第7項の認定後建設工事着手前において、同項の認定を受けた建設計画(前条の規定により変更の承認を受けた場合は、当該変更後の建設計画とし、次条において「認定計画」という。)に係る住宅及び附帯施設並びに共同施設を借上市営住宅等とすることの約定、次条に規定する賃貸借契約に関する事項その他借上市営住宅等の供給に必要な事項を内容とする協定を締結するものとする。
[第6条第7項]
(賃貸借契約)
第9条　市長と認定事業者は、認定計画に従って建設した借上市営住宅等について賃貸借契約を締結するものとする。
(借上料)
第10条　前条の賃貸借契約に係る借上市営住宅の借上料(以下「住宅借上料」という。)は、法第16条第2項に定める近傍同種の計算式により算出した額の家賃と、当該借上市営住宅の周辺における同種の住宅の賃料と均衡を失わないよう市長と認定事業者が協議し定め、借上市営住宅の管理に要する費用(修繕費、管理事務費及び空家引当金)を控除した額(以下「借上料」という。)で決定する。
2　前条の賃貸借契約において、共同施設のうち市長が別に定めるものを借り上げる内容の契約を締結する場合における借上共同施設の借上料(以下「共同施設借上料」という。)は、別に定めるものとする。
3　前2項の規定は、住宅借上料または共同施設借上料を変更する場合に準用する。
(報告事項)
第11条　認定事業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、市長が必要と認める書類を添付して、速やかに市長に報告しなければならない。
(1)　借上市営住宅等の建設工事に係る契約を締結したとき。
(2)　借上市営住宅等の建設工事が完了したとき。
(3)　その他市長が報告を求めたとき。
2　市長は、前項の規定による報告があったときは、必要に応じ、現地での確認を行うものとする。
(引渡し)
第11条の2　認定事業者は、当該借上市営住宅等の建設工事が完了し、入居可能な状態としたときは、第8条の規定により締結される協定の内容に従い、当該借上市営住宅等を市長に引渡すものとする。
[第8条]
(長期修繕計画の実施)
第12条　認定事業者は、借上市営住宅等について、法令等を遵守して管理を行うとともに、住宅の安全性、居住性及び耐火性に関する適切な性能を維持するため、長期的な修繕計画に基づき計画的に修繕を行い、入居者が安定的に居住することができるよう適正な維持管理に努めなければならない。
第3章　建設に係る補助
(補助対象費用等)
第13条　市長は、認定事業者に対し、当該認定事業者が行う借上市営住宅等の建設に要する費用のうち次項に規定する費用について補助することができる。
2　補助の対象となる費用(次項において「補助対象費用」という。)は、公営住宅等整備事業対象要綱(平成17年8月1日付け国住備第37号)第3第1項第2号に定める費用のうち次に掲げる費用とする。
(1)　住宅共用部分整備費
(2)　共同施設整備費
(3)　高齢者向けまたは障がい者向けの設備の設置等に要する費用
3　補助金は、補助対象費用の3分の2以内の額で、予算の範囲内で交付する。
(補助金の交付の申請および決定)
第14条　前条第1項の補助を受けようとする認定事業者は、別に定める手続に従い、市長に申請しなければならない。
2　認定事業者は、前項の補助金の交付の申請に当たって、当該補助金に係る消費税及び地方消費税に係る仕入控除額(補助対象経費に含まれる消費税及び地方消費税相当額のうち、消費税法(昭和63年法律第108号)の規定により仕入れに係る消費税額として控除できる部分の金額及び当該金額に地方税法(昭和25年法律第226号)の規定による地方消費税の税率を乗じて得た金額の合計額に補助率を乗じて得た金額をいう。以下「消費税等仕入控除税額」という。)を減額して交付申請しなければならない。ただし、申請時において消費税等仕入控除税額が明らかでないものについては、この限りでない。
3　市長は、前項の規定により申請があった場合において、当該申請の内容を適当と認めるときは、補助金の交付の決定をするものとする。この場合において、当該決定は、市に対する地域住宅交付金に係る北海道開発局長の交付決定があった後に行うものとする。
4　市長は、第2項ただし書による交付の申請がなされたものについては、補助金に係る消費税仕入控除税額について、補助金の額の確定において減額を行うこととし、その旨の条件を付して交付決定を行うものとする。
(全体設計の承認)
第15条　第13条第1項の補助を受けようとする認定事業者は、借上市営住宅等の整備事業の実施が複数年度にわたる場合にあっては、初年度の補助金交付申請前に、当該整備事業に係る事業費の総額、事業完了の予定時期等について、市長に申請し、承認を得なければならない。当該整備事業に係る事業費の総額を変更する場合も同様とする。
[第13条第1項]
2　市長は、前項の申請があった場合において、当該申請の内容を適当と認めるときは、当該整備事業の全体設計を承認するものとする。
(補助事業完了報告)
第16条　第14条第3項の規定により補助金の交付の決定を受けた認定事業者は、補助の対象となる借上市営住宅等の整備事業(以下「補助事業」という。)が完了したときは、市長に報告しなければならない。
[第14条第3項]
2　認定事業者は、前項の報告を行うに当たって、補助金に係る消費税等仕入控除税額が明らかな場合には、当該消費税等仕入控除税額を減額して報告しなければならない。
(補助金の額の確定)
第17条　市長は、前条の報告を受けた場合において、補助金の交付の決定の内容およびこれに付した条件に適合すると認めるときは、交付すべき補助金の額を確定し、当該報告をした者に通知するものとする。
(補助金の交付請求)
第18条　前条の通知を受けた認定事業者は、市長の指定する期日までに、市長に対して、確定した補助金の交付請求をするものとする。
(補助金の額の変更)
第19条　認定事業者は、建設計画の変更等により補助金の額に変更を生じることとなるときは、別に定める手続に従い、速やかに市長に額の変更の申請をしなければならない。
2　第14条第3項の規定は、前項の額の変更の申請について準用する。
[第14条第3項]
3　認定事業者は、補助事業が交付決定に付された期日までに完了しない場合は、速やかに市長に報告し、指示を受けなければならない。
(補助金の交付決定の取消し等)
第20条　補助金の交付の決定を受けた認定事業者が次の各号の一に該当するときは、市長は、当該補助金の交付の決定の全部または一部を取り消すことができる。この場合において、既に交付されている補助金があるときは、その全部または一部の返還を命じることができる。
(1)　虚偽その他不正な手段により補助金の交付を受けたとき。
(2)　補助金を補助事業以外に使用したとき。
(3)　事業が遂行不能であるとき。
(4)　補助金の交付の決定の内容およびこれに付した条件に違反したとき。
(5)　その他法令等、要綱、要領または整備基準に違反したとき。
(消費税等仕入控除税額の確定に伴う補助金の返還)
第21条　認定事業者は、補助事業完了後に、消費税及び地方消費税の申告により補助金に係る消費税等仕入控除税額が確定した場合には、速やかに市長に報告しなければならない。
2　市長は、前項の報告があった場合には、期限を付して当該消費税等仕入控除税額の全部または一部の返還を命ずるものとする。
(その他)
第22条　この要綱および北見市借上市営住宅制度補助要領に定めるもののほか、補助金の交付の申請、決定等に関しては、北見市補助金等交付規則(平成18年北見市規則第67号)の定めるところによる。
[北見市補助金等交付規則(平成18年北見市規則第67号)]
第4章　審査運営委員会
(審査運営委員会)
第23条　借上市営住宅等の供給に関し審査するため、北見市借上市営住宅制度審査運営委員会(以下「委員会」という。)を置く。
2　委員会は、次に掲げる事項について、審査するものとする。
(1)　建設計画に係る認定および仮認定もしくは認定を受けた建設計画の内容の変更の承認に関すること。
(2)　住宅借上料および共同施設借上料に関する基本的事項
(3)　その他借上市営住宅等の供給に関し必要な事項
第5章　補則
(地位の承継)
第24条　認定事業者の一般承継人または認定事業者から借上市営住宅等の敷地の所有権その他当該借上市営住宅等の建設および管理に必要な権原を取得した者は、市長の承認を受けて、当該認定事業者が有していた計画の認定に基づく地位を承継することができる。
(事業の中止または廃止)
第25条　認定事業者は、第6条第7項の認定を受けた後において、当該認定に係る事業を中止し、または廃止しようとするときは、速やかに市長の承認を受けなければならない。
[第6条第7項]
2　市長は、前項の承認をしたときは、認定事業者に対し、補助金の交付の決定の内容の全部または一部を取り消すことができる。この場合において、既に交付されている補助金があるときは、その全部または一部の返還を命じることができる。
(改善の指示)
第26条　市長は、認定事業者が認定計画に従って建設または維持管理を行っていないと認めるときは、当該認定事業者に対し、相当の期限を定めて、その改善に必要な措置をとるべきことを指示することができる。
(計画の認定の取消し)
第27条　市長は、認定事業者が前条の指示に従わないときは、建設計画の認定を取り消すことができる。
2　市長は、前項の規定による取消しを行ったときは、認定事業者に対し、補助金の交付の決定の内容の全部または一部を取り消すことができる。この場合において、既に交付されている補助金があるときは、その全部または一部の返還を命じることができる。
(補則)
第28条　この要綱の施行に関し必要な事項は、別に定める。
附　則
この要綱は、平成20年5月12日から施行する。